〈資料写真〉空に上がる噴煙と山肌を下る噴煙=6日午後6時44分、霧島市牧園
鹿児島、宮崎両県にまたがる新燃岳の火山灰が堆積し、雨で土砂流出の危険があるとして、鹿児島県は、霧島市霧島田口の霧島川の砂防堰堤(えんてい)3カ所で土砂計約6万立方メートルを除去する緊急工事を実施する。月内にも着手し、4カ月程度での完了を目指す。
国土交通省の災害関連緊急砂防事業に申請し、18日採択された。
県砂防課によると、霧島川や支川の砂防堰堤は17カ所あり、一部が満杯になっている。15日に国交省九州地方整備局が専門家と上空調査し、火口の南西から南側に相当量の火山灰が積もっているのを確認したことなどを受け、立ち入り規制区域外にある3カ所での応急的な除去を決めた。
事業費は約3億5000万円で、国が3分の2、県が3分の1を負担する。
県砂防課の永野正千課長は「今回は応急的な措置だが、今後も状況に応じて追加の除去や流木止めの設置を検討する」としている。