自民政治への不信感を背に意気上がる野党、自民は急伸する参政党を警戒して引き締め——期日前は過去最高ペース、連休中日でも各党「投票率は上がる」〈参院選かごしま〉

2025/07/19 11:00
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 20日投開票の参院選で、4人が立候補する鹿児島選挙区の投票率が注目される。2019、22年の直近2回は50%を下回った。今回は補欠選挙を除く戦後の国政選挙で初めて連休中日に当たり、低下を懸念する声がある。一方、19日まで利用できる期日前投票は好調に推移。多くの陣営は「上がる」と分析し、最後の訴えに力を入れる。

 かつて8割近くも記録した同選挙区の投票率は1992年以降は60%台前半〜50%台で推移。2019年は初めて50%を割り込み過去最低の45.75%となり、前回も2番目に低い48.63%だった。

 各陣営が演説や交流サイト(SNS)で強調するのが期日前投票だ。選挙期日7日前(13日現在)の投票率は22年より2.85ポイント増の9.74%で、記録の残る07年以降の同時期比で最高となった。共同通信による13、14日の電話調査でも回答した県内の9割以上が参院選に「関心がある」とし、注目の高さがうかがえる。

 立憲民主党が推薦する無所属新人の尾辻朋実氏(44)陣営の柳誠子選挙対策本部委員長は「自民政治への不信感は高まっている。投票率は50%を超すのでは」と予想。連休に加え、夏休みに入ることから若い世代の投票への影響を気にしつつも「物価高で生活が厳しく、政治への関心は増している」と無党派層の投票率アップを期待する。

 「党名の通り、国民の政治参加を促す党。党や候補にというより、投票に行くことを勧めている」と話すのは、参政党新人の牧野俊一氏(39)陣営の櫻木隆志県連副会長。「今回初めて選挙に行った」といった声が連日寄せられているという。連休中日といった要因を加味しても「どの程度か分からないが、前回よりは上がると思う」。

 自民党元職の園田修光氏(68)を擁立する党県連の吉留厚宏幹事長も、有権者の反応などを踏まえ「上がるのでは」とみる。党も「毎日が投票日」と期日前の徹底を呼びかける。急伸する参政党に警戒感を示し「ネットに喚起された層がどれだけ投票に行くかは未知数。票を取りこぼさないよう確実に投票してもらうための努力をする」とした。

 NHK党新人の山本貴平氏(50)もSNSで期日前を訴えている。

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