森山幹事長のお膝元 守れるか〝保守王国〟――自民重鎮の娘は立民推薦、勢いづく参政党、自民元職は組織戦で対抗 NHK党も加わる四つ巴は最終日まで激しい舌戦〈参院選かごしま〉

2025/07/19 16:08
イメージ
イメージ
 参院選鹿児島選挙区(改選数1)は、無所属新人の尾辻朋実氏(44)=立憲民主党推薦、参政党新人の牧野俊一氏(39)、自民党元職の園田修光氏(68)=公明党推薦、NHK党新人の山本貴平氏(50)の4人が攻防を繰り広げている。選挙戦最終日の19日は、山本氏以外の3候補が大票田・鹿児島市で浮動票の取り込みを狙う。

 自民重鎮で勇退が迫る尾辻秀久氏の三女である尾辻氏は、推薦を得る連合鹿児島や立民に加え共産、社民党など野党が支援。父の政治信条である「虫の目に徹する」を継ぎ、物価高対策として期間を定めた食料品消費税ゼロ実現を掲げる。18日は同市谷山地区を支援者らと練り歩き、「政治を変えよう」と呼びかけた。

 医師の牧野氏は、県内の党所属地方議員や党員らのサポートを得て街頭演説や交流サイト(SNS)での発信を強めている。「減税と積極財政の両立」を打ち出し、インフラや科学技術への投資を進めると強調。17日は比例候補とともに同市天文館で演説し、「国民のためになる政治を一緒につくりたい」と語った。

 園田氏は多くの企業団体の推薦を受け、県議や市議、首長らとともに組織戦を展開。候補者で唯一、衆参約10年の経験があり「社会保障の即戦力」として医療介護分野の待遇改善や賃上げに意欲を示す。18日夜は同市谷山地区で個人演説会を開き、約1000人に「国政に上がって皆さんに恩返しをさせてほしい」と訴えた。

 自営業の山本氏は、過度な外国人材の受け入れ反対などを主張し、SNSなどで政策を発信している。19日も東京で活動する。

 投票は20日午前7時〜午後8時。鹿児島市の一部と他市町村は時間の短縮がある。期日前投票は一部を除き19日まで役所や公民館で受け付ける。選挙人名簿登録者数は2日現在、130万6801人(男61万2493人、女69万4308人)。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >