「面白い作品の一部になれたら」と語るひょうろく=鹿児島市役所
鹿児島市出身のタレントで俳優のひょうろく(38)が7月、市ふるさと納税PR部長の任命式で来鹿した。バラエティー番組のドッキリ企画で注目を集め、CMのほか、今年はNHK大河ドラマへの出演も果たした。飛躍を遂げた心境や古里への思いを聞いた。
-NHK大河ドラマ「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺(つたじゅう えいがのゆめばなし)」に出演した。
「現場に行った時、スタッフさんから『ドッキリかもしれないですよ』と言われた。衣装合わせの時に、撮影を終えた(田沼意次役の)渡辺謙さんが話しかけてくれた。僕へのドッキリで渡辺さんが動くことは絶対にないと思い、ドッキリじゃないと確信した」
「バラエティーやユーチューブは若い人から反響があるけれど、大河ドラマ出演で年配の方からも声をかけられるようになった。ありがたい役をもらえた。6日に天文館で食事した時も、お店の人が『べらぼう見てるよ』と言ってくれてとてもうれしかった」
-松前家江戸家老の松前廣年役を演じた。
「家老なので品の良さを出してと監督らから言われたが、全然できなくて悩んだ。悔しくて、また来年ぐらいに廣年役のオファーが来ないかと期待している」
-廣年は、福原遥演じる花魁・誰袖に手玉に取られた。
「福原さんがとてもきれいで、ドキドキが止まらず緊張で衣装の中が汗だくだった。色仕掛けで距離が近くて、汗臭くないかとか、口も臭くなっていないかとか心配した」
-今後の演技の仕事は。
「これから発表されるものもある。自分がどう思われたいかというより、『このドラマや映画、面白かったね』と言われる作品の一部になれたらうれしい」
-古里への思いは。
「帰省すると一人でうろうろすることが多く、鹿児島市の吉野温泉やたぬき湯に行く。鶏刺しやとんかつが好き。自分は一滴も飲めないが、知り合いに焼酎を贈ると喜んでもらえる。自分が市のふるさと納税PR部長に就任することで、古里の人にハッピーな気持ちになってもらえたら」
■ひょうろく 1987年、鹿児島市吉野町出身。鹿児島工業高等専門学校卒業後、サラリーマンを経て、2012年に高専の同級生とお笑いコンビ「ジュウジマル」を結成。20年に解散後はピン芸人として活動、22年に俳優デビューを果たした。