大型無人機MQ9B、海自鹿屋基地に10機配備へ 防衛省が地元に説明「初配備の機種。住民の不安・懸念に責任果たす」

2025/09/06 11:10
〈資料写真〉大型無人機シーガーディアン(MQ9B)
〈資料写真〉大型無人機シーガーディアン(MQ9B)
 九州防衛局は5日、海上自衛隊鹿屋航空基地(鹿児島県鹿屋市)への導入を明らかにしている大型無人機「シーガーディアン」(MQ9B)について地元に説明した。2029年度までに6機を配備、将来的には約10機に増やす計画を市議会全員協議会や基地関係連絡協議会で示した。

 防衛省は、MQ9Bを25年度予算で2機、26年度予算概算要求で4機取得するとしている。洋上監視能力の早期強化を目的に、鹿屋基地でのP1哨戒機の任務を一部代替する。27年度から導入し、海自の監督の下、製造する米ジェネラル・アトミクス社(GA社)が試験的に運行。これに伴い同社の米民間人数十人が鹿屋基地にパイロットや整備人員として滞在する。

 28年度には自衛隊による運用を開始。29年度までに6機体制とし、最終的には海自八戸航空基地(青森)と合わせて23機、両基地に約半数ずつを配備する見込みとしている。

 全協や協議会では、鹿屋基地に一時展開していた米軍の無人機MQ9が23年8月、着陸時に滑走路を外れてオーバーランし地上設備に接触した事案について質問が上がった。九州防衛局は「オーバーランしたMQ9は別の機種のため、安全性に問題はないと考えている。MQ9Bではこれまでに大きなトラブルや事故はない」と説明した。

 協議会に出席した地元の横山町内会の福永浩文会長(61)は「協議会と基地は協調していく立場と考えている。だからこそ安全性に関し誠実な説明や対応をしてほしい」と要望。九州防衛局企画部の中辻綾太部長は「初めて配備される機種で住民の不安や懸念はさまざまあると思う。今後も説明責任を果たしていきたい」と語った。

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