地球を通り抜けた「赤」が照らす赤銅の満月――3年ぶり皆既月食 県内でも観測

2025/09/08 20:34
左上から右下へ=8日、鹿児島市与次郎1丁目
左上から右下へ=8日、鹿児島市与次郎1丁目
 月が地球の影に隠れて暗くなる皆既月食が8日未明、国内各地で観測された。約3年ぶり。鹿児島県内の夜空にも赤黒く染まった満月が浮かび、愛好家らを楽しませた。

 月は午前1時27分ごろに欠け始め、2時半〜3時53分ごろに皆既食となった。写真撮影が趣味という鹿児島市武岡1丁目の無職藤本和子さん(81)は、伊仙町の犬田布岬で観測。「無数の星と、幻想的な赤い月のコントラストに感動し、必死でシャッターを切った。宇宙のロマンを感じ元気をもらえた」と喜んだ。

 皆既月食は太陽と地球、月が一直線に並んだ満月の日に起こる。地球の大気を通り抜けたわずかな赤い光が屈折し、影に入った月を照らすことで赤銅色に見える。国立天文台によると、次に日本各地で皆既月食が観測できるのは来年3月3日。

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