10~30代の死因1位で高止まり…鹿児島県内の自殺者254人 打ち明けることに“抵抗感”ある男性に多く 「まずは話せる人に相談を」

2025/09/13 11:31
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 9月10~16日は自殺予防週間。2023年の人口動態統計では、鹿児島県内の自殺者は254人で前年より61人減った。ただ、10~30代は死因の1位で高止まりが続く。県の担当者は「一人で悩まずに、まずは話せる人に相談してほしい」と呼びかけている。

 23年の内訳は、男性188人(前年比38人減)、女性66人(同23人減)。毎年男性に多い傾向がある。県精神保健福祉センターによると、特に高齢男性は誰かに相談することに抵抗感があり、一人で悩みを抱える状態になりやすい。

 物価高による生活苦や家族の不和、過労、ドメスティックバイオレンス(DV)など自殺にはさまざまな原因がある。複数が積み重なってうつ状態になる人も多い。春日井基文所長(50)は「自分に厳しい真面目な人がなりやすい」と指摘。眠れない、食欲不振、体調を崩しやすいといった身体からのサインを見逃さないことが重要だ。

 あいさつをしていた人がしない、目を合わせない、会話を避ける、以前より誘いに乗らなくなった、休み・早退が増える-など周囲もわずかな変化に気を付けたい。

 同センターでは10~12日と16日午前9時~午後7時、通常より2時間延長して電話相談を受け付ける。匿名で相談でき、本人以外に家族や自死遺族にも対応する。春日井所長は「保健師や心理士といったメンタルの専門家が話を聞く。悩みがあれば安心してかけてほしい」と話す。



 自殺に関する相談は、県精神保健福祉センター=099(218)4755、鹿児島いのちの電話=099(250)7000、県自殺予防情報センター=099(228)9558。

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