日経平均株価、初めて4万5000円超えたけど…地方の投資家は冷静「過熱感ない」「一喜一憂しない」

2025/09/19 11:11
日経平均株価の終値4万5303円43銭を示す電光表示=18日、鹿児島市の野村証券鹿児島支店
日経平均株価の終値4万5303円43銭を示す電光表示=18日、鹿児島市の野村証券鹿児島支店
 東京株式市場の日経平均株価終値が史上初めて4万5000円を超えた18日、鹿児島県内の証券会社では売り買いどちらの動きもあり、先行きを気にする問い合わせが増えた。トランプ米政権による「関税ショック」で急落した4月からの急回復という展開でも、県内の投資家らは冷静に受け止めた。

 鹿児島市の野村証券鹿児島支店では、8月下旬から問い合わせが通常の約1.5倍に増えた。18日も自民党総裁選の影響など、今後の動きを意識する内容が大半を占めたという。

 史上最高値を更新したものの、トランプ関税の影響が限定的なことや、国内企業の業績回復への期待感などから買い注文が多く、江平健太郎支店長(47)は「運用の知識や判断力が高まっており、冷静。過熱感はない」と話す。

 一方で、同市の九州FG証券鹿児島支店では、利益を確定させる売り注文が多かった。

 初めて4万4000円台を突破した11日から、わずか1週間で1000円超と急ピッチの上昇でも投資家らは落ち着いた様子だ。

 同市の会社経営男性(52)は「景気に左右されるのが株価だが、地元企業が潤っている実感はない。しばらくは様子を見る」。5年程前から少額投資非課税制度「つみたてNISA」で資産運用する同市の会社員女性(38)は「株価が上がるのはうれしいが、一喜一憂しないようにしている」と動じない。

 九州経済研究所(同市)の福留一郎経済調査部長(59)は、県内への影響は少ないものの、日本経済を後押しする明るい材料とみる。「運用益で個人資産が増えれば、将来への不安が軽減され消費につながるだろう」と分析した。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >