学校に行きづらい君たちへ…不登校特例校が全国に着々――県内初、小中生向け公立校が26年度開校「安心して学び成長する場に」 志布志・有明

2025/09/21 15:07
志布志市学びの多様化学校が設置される市役所有明庁舎別館=同市有明町野井倉
志布志市学びの多様化学校が設置される市役所有明庁舎別館=同市有明町野井倉
 2026年4月に鹿児島県志布志市役所有明庁舎別館に開校する「学びの多様化学校」(不登校特例校)の設置準備が進んでいる。学校に行きづらく、登校できない児童生徒の学びの場を確保するための学校で、市教育委員会は24日に学校説明会を市文化会館で開く。

 市教委によると、校舎は有明庁舎別館を改修する。1階は軽スポーツができる広さのプレイルーム、読書コーナー、スクールカウンセラーらが常駐する相談室など。2階は教室のほか、保健室やオンライン学習配信室、光や音に敏感な人向けに壁を厚くしたセンサリールームを配置する。

 ゆとりある授業時数と時間割、登下校時刻を設定。標準授業時数を減らし、学級活動や総合的な学習の時間を充実させる。定員は小学生10人程度、中学生各学年10人程度。市内在住・転入予定、おおむね30日以上の欠席がある-などの条件があり、面談や体験通所で転入可否を判断する。

 これまで不登校の児童生徒を受け入れていた学びの多様化教室「松風」は、志布志運動公園体育館から同校1階に移す。学校教育課の淀修司課長は「保健室登校など校内のスペシャルルーム、松風に加え、多様化学校とオンライン学習環境が整い、学びの場が保障される。安心して学び、成長していく場になってほしい」と話す。

 多様化学校は4月現在、全国に58校あり、県内には鹿児島城西高校(日置市)にドリームコースがある。小中生対象の公立校の開設は県内初。さつま町も26年度、山崎小学校敷地に中学生対象の学校設置を予定する。

 学校説明会は午後7時から。誰でも参加でき、予約不要。在籍校の校長か市教委に連絡すれば個別に説明を受けられる。市教委学校教育課=099(472)1111(内線324)。

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