鹿児島県が新総合体育館の整備を計画しているドルフィンポート跡地(中央)
鹿児島県は24日、鹿児島港本港区(鹿児島市)ドルフィンポート跡地に計画する新総合体育館整備事業で、設計事業者を選定する公募の資料案を発表した。10月7日に公告し、公開プレゼンテーションなどの審査を経て2026年2月中旬に最優秀提案者を決める。
県議会文教観光委員会で説明した。資料案は設計者の募集に向けた説明書と、設計に求める条件などを示した仕様書で構成。公募は1、2次審査があり、いずれも100点満点で設計審査会が評価する。
1次審査は設計コンセプトや県内企業の活用といった実施方針書に60点、体育館と同種または類似施設の設計実績に15点など配点し、審査会が5事業者程度に絞る。
2次審査は県民も傍聴できる公開の提案発表会で、ライブ配信もする。評価項目は施設の配置や動線計画、各主催者が使いやすい工夫に25点、環境への配慮や災害対応機能に25点など。傍聴者アンケートを行い、結果を審査会に報告する。最優秀提案候補者と次点候補者の各1者を決定し、選定結果を基に県が設計事業者を決める。
公募する施設の概要は観客席8000席以上のメインアリーナ、サブアリーナ、武道場など延べ床面積約3万平方メートル。設計期間は契約締結日から28年7月31日まで。契約限度額は8億5977万円とする。
委員会では、新体育館に関する陳情を審査。6月議会で可決された約9億円に上る設計関連費用の撤回など整備の見直しを求める112件は不採択とした。
この日は文教観光に加え総務警察、産業経済、総合政策建設、環境厚生の5常任委員会が開かれた。