鹿児島県の東串良町議会(10人)は24日あった定例会最終本会議で、田之畑稔議長(77)が提出した議長辞職願を否決した。田之畑氏は取材に対し「後進に道を譲りたい」と説明。今後、再び辞職願を出す考えを示した。
議長の任期は4年で、5期連続で務める田之畑氏は任期を1年7カ月残す。辞職願は22日付。採決には田之畑氏と副議長を除く8人が参加し、賛成と反対が同数だった。同票の場合は副議長が採決する地方自治法の規定にのっとり、否決された。
反対した議員の一人は「唐突で理解できない」と話した。
12期目の田之畑氏は通算9回目の議長職。取材では議会で賛否が分かれている概算事業費約50億円を見込む複合施設整備計画にも触れ、「一議員に戻って執行部と議会の調整を図りたい」と語った。