「核燃料サイクルは破綻」「次世代型でも攻撃リスク変わらず」市民団体が薩摩川内市に乾式貯蔵、次世代型の整備「不同意」申し入れ

2025/09/26 21:10
乾式貯蔵施設と次世代型原発の設置に同意しないよう申し入れる鳥原良子会長=26日、薩摩川内市役所
乾式貯蔵施設と次世代型原発の設置に同意しないよう申し入れる鳥原良子会長=26日、薩摩川内市役所
 鹿児島県薩摩川内市の市民団体「川内原発建設反対連絡協議会」は26日、市役所を訪れ、使用済み核燃料を保管する乾式貯蔵施設や次世代型原発を、九州電力が川内原発に整備することに同意しないよう田中良二市長に申し入れた。いずれも九電が設置を検討している。

 使用済み核燃料の搬出先となる再処理工場(青森県)は完成延期を繰り返し、稼働を見通せないと指摘。「核燃料サイクルは破綻している。一時保管を名目とした乾式施設から、どこにも運び出せず、最終処分場になることを危惧している」とした。次世代型原発も使用済み核燃料が生じ、他国による攻撃などのリスクは変わらないと訴えた。

 申し入れ後の取材に田中市長は「不安の声もあり、重く受け止めている」。協議会の鳥原良子会長(76)は「いつの間にか建設に向けた動きが進まないか心配。市にはしっかりと立場を示してほしい」と話した。

 協議会は今後、県に同様の申し入れをするほか、九電には検討撤回を要請する方針。

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