パチンコ店「モリナガ」の店舗=鹿児島市祇園之洲町
公選法違反の疑いで26日までに書類送検されたパチンコ運営会社「デルパラ」グループ傘下の230人のうち、117人は「モリナガ」(鹿児島市)の店長や従業員だった。県警が一つの選挙事件で摘発した人数は、平成以降で過去最多。
鹿児島区検は26日付で幹部や店長ら10人を同法違反(買収約束)の罪で略式起訴。鹿児島地検は同日付で同法違反(被買収)容疑の従業員105人を不起訴、従業員で特定少年の2人は22日付で家裁送致した。
地検や県警によると、略式起訴した10人はいずれも40〜50代で、同社幹部2人、店長7人、従業員1人。
起訴状などによると、10人はそれぞれ、親会社であるデルパラの社長でモリナガ社長を兼ねる李昌範被告(50)ら3人と共謀し、7月4〜20日ごろまでの間、従業員107人に、「全日本遊技事業協同組合連合会」理事長で自民党から立候補した阿部恭久氏(66)に投票すれば報酬3000円または4000円を支払うと約束したとされる。