女子校の存在意義って何だろう――現場の短大と高校の先生たちが考えた ジェンダー平等先進国では全て共学、それでも残る意義

2025/09/29 06:45
女子教育について意見交換する鹿児島女子短期大と鹿児島女子高の教職員ら=19日、鹿児島市の同短大
女子教育について意見交換する鹿児島女子短期大と鹿児島女子高の教職員ら=19日、鹿児島市の同短大
 包括連携協定を結ぶ鹿児島女子短期大と鹿児島女子高校は、合同研修会を初めて開いた。両校の教職員約80人が参加。ジェンダー問題を学んだほか、全国で共学化が広がる中、女子校の存在意義や女子教育の進め方について意見交換した。

 研修会は19日、鹿児島市の鹿女短大であった。県国際交流センターの前原無量総務主任(36)が、ジェンダー平等先進国とされるスウェーデンの歩みを紹介。共学化の議論は50年前に終わり、初等教育から高等教育まで全ての学校が共学となっていると解説した。

 一方、女性リーダーの育成や賃金格差の解消といった日本の課題を挙げ「ジェンダー平等に向けた課題解決につながる教育ができるのであれば、男女別学でもいいのでは」と指摘した。

 教職員同士のグループ討議では、女子校の魅力や時代に合った教育などについて語り合った。

 鹿女短大の村若修学長は「女性を縛り付ける教育ではなく、可能性を開いていく教育でなければ」と指摘。鹿女高の青谷有美代校長は「自分らしく生きる力を育み、社会をより良くしていく原動力を養うために、女子高、女子大がどうあるべきかが大事なことだと感じた」と語った。

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