お祈りすればお金も「工面」できる(かも…) 霧島神宮近くの橋で異彩を放つ「九面」のレプリカ

2025/09/29 11:30
霧島大橋の欄干にある王面=霧島市霧島田口
霧島大橋の欄干にある王面=霧島市霧島田口
 鹿児島県霧島市霧島田口の国道223号霧島神宮前交差点近くにかかる霧島大橋を渡ると、両側の欄干に配置された九つの仮面が目を引く。ぎょろりとした目に鼻も口も大きく迫力がある。霧島神宮に奉納されている「九面」のレプリカだ。

 「九面」は王面と神舞面各二つ、五つの天狗(てんぐ)面からなる。江戸時代に奉納され、面によっては製作年や作者の名前が記されている。市教育委員会によると、お金などの「工面」に通じるとして、古くから人々の信仰の対象となっていた。同市の指定文化財で、霧島神宮の宝物殿に収蔵されている。

 実物は普段は一般公開されていないが、橋では、九面を間近に見て触れることもできる。鼻の形や高さ、目や口の開き方など表情がそれぞれ異なり、見る角度によっても印象が変わる。

 橋は1982(昭和57)年に造られた。柵は逆鉾(さかほこ)がモチーフとなるなど、隅々まで凝っている。

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