前田緑朗鹿児島地方気象台長に要請文を手渡す県市長会長の本坊輝雄南さつま市長(右)=29日、鹿児島市
鹿児島県市長会(会長・本坊輝雄南さつま市長)と町村会(会長・高岡秀規徳之島町長)は29日、鹿児島市の鹿児島地方気象台を訪れ、気象情報提供の迅速化を要請した。日没前に避難指示などを発令できるよう、早い段階での連絡を求めた。
気象台は2014年から危険な状況が予測される際、市町村長に直接電話して情報共有する「ホットライン」を運用している。両会は要請文で、8月8日の記録的大雨の際、霧島市長への電話が避難指示発令後の明け方で「時機を逸したものだった」と指摘。「情報が空振りになっても構わない」「大雨強風の中、避難するわけにはいかない」と日没前の避難行動を見据えた情報提供を求めた。
前田緑朗気象台長は「私からの電話が遅れたことは重く受け止める。線状降水帯の発生予測は難しい。検証し、運用改善を図る」と応じた。