五差路に加え、路面電車も…鹿児島中央警察署目の前の交差点 2024年に交通事故が一番発生

2025/10/02 11:00
交通量が多く五差路の新屋敷交差点=9月30日午前8時20分ごろ、鹿児島市新屋敷町
交通量が多く五差路の新屋敷交差点=9月30日午前8時20分ごろ、鹿児島市新屋敷町
 交通事故防止に役立ててもらおうと、一般社団法人「日本損害保険協会」は2024年のデータを反映させた「全国交通事故多発交差点マップ」をホームページで公表している。鹿児島県内ワーストは鹿児島市の鹿児島中央警察署近くの新屋敷交差点で、7件事故があった。交通量の多い五差路で、県警は「複雑な道なので、ゆとりをもって運転して」と呼びかけている。

 同協会九州・沖縄支部によると、24年に県内で発生した交通事故のうち、50.6%(1452件)が交差点での事故だった。新屋敷交差点では、車と横断中の歩行者の接触事故が2件、車同士の追突や出合い頭の衝突などが5件あった。

 ワースト5はいずれも鹿児島市内。2番目に多かったのは郡元電停交差点と金属団地入口交差点(宇宿地区の国道225号)で、各6件だった。左折時の車同士の衝突や追突事故などがあった。次いで、真砂入口交差点と高麗橋交差点で、それぞれ5件あった。

 最多だった新屋敷交差点は24年までの過去10年において、ワースト5に7回入っており、事故が多い。車線数の多い五差路で、JR鹿児島中央駅方面から右折する際、谷山方面へ直角に曲がる道と、城南通りへ斜めに曲がる道があり、通行区分が複雑なのが特徴だ。

 実際に右折レーンを走行すると、次々と対向車が来るため、市電の軌道敷手前で止まる必要がある。対向車線は5車線。うち3車線からの直進車両の動きを把握しつつ、少し遠目に見える右側の横断歩道の歩行者にも気を配る。広範囲に確認対象があり、右折のタイミングを計るのは難しい。

 ほぼ毎日車で通るという同市の60代女性は「信号機のない左折専用レーンから本線に合流する際も危ないのでは」と指摘。いちき串木野市の50代女性は「市電と衝突しそうになった車を何度か見たことがある」と話した。

 県警交通部の後迫克章管理官は「交差点は情報量が多く注意力が落ちる。交通量の多い朝夕は焦った運転をしてしまう。思いやりをもった安全運転を心がけてほしい」と述べた。

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