“昇り竜”を連想させる独特の姿で、幸運の守り神として親しまれるタツノオトシゴ。不思議な生態に魅了される人は少なくない=南九州市頴娃町別府のタツノオトシゴハウス
鹿児島県南九州市頴娃の番所鼻自然公園内にある「タツノオトシゴハウス」の入館者が50万人を突破した。日本で唯一のタツノオトシゴ観光養殖場で、15周年の節目。館長の加藤紳さん(53)は「タツノオトシゴの魅力と、地域の人々に支えられて達成できた」と感謝する。
埼玉県出身の加藤さんはニュージーランドの海でタツノオトシゴに魅せられ、2008年から現在の場所で養殖に着手。地域貢献の一環で10年2月から一般への無料開放を始めた。
現在は同市を代表する観光施設の一つとして知られるようになり、辰(たつ)年だった24年は年間約4万人が来館。同公園がリニューアルオープンした8月に50万人を達成した。
最近はリピーターも増え、「タツノオトシゴの生態や海の環境問題を身近に感じてもらえるようになった」と加藤さん。4、5日は50万人突破を記念して各日先着100人にオリジナル缶バッジをプレゼントする。「この機会にぜひ足を運んでもらい、タツノオトシゴに出合って幸せを感じてほしい」と話した。