作品に見入る来館者=3日、鹿児島市立美術館
1920年代フランス画壇で注目を集めた画家、藤田嗣治(1886-1968年)の画業とその芸術家人生に焦点を当てた「藤田嗣治 7つの情熱」展(鹿児島市立美術館、南日本新聞社など主催)が3日、同館で開幕した。関わりのあった国内外の作家の油彩、版画や資料なども加えた167点を展示する。11月9日まで。
「自己表現」「前衛」「女性」など7つのテーマに分けて構成し、創作の原点に迫る。親交が深かった鹿児島市出身の画家・海老原喜之助が藤田の肖像を描いたスケッチ画のほか、交流のあった東郷青児、川島理一郎ら日本人作家の作品も並ぶ。
鹿児島市の鹿児島大学1年の玉浦杏夏さんは「藤田は自画像のイメージが強かったが、他にも多様な表現があることを知った。また足を運びたい」と話した。
6、14、20、27日休館。一般1200円、高大生800円、小中生600円。
関連イベントで12日午後2時から、鹿児島市立美術館地下講堂で記念講演会を開く。美術評論家の村上哲さんが「藤田嗣治とエコール・ド・パリ100年」の演題で講演する。当日自由参加。同館=099(224)3400。