49事業所が残業「過労死ライン」の月80時間超え、最長は285時間も 2024年度鹿児島県内立ち入り検査

2025/10/04 07:00
(イメージ)
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 鹿児島労働局は3日、2024年度に立ち入り検査した長時間労働が疑われる197事業所のうち、5割を超える99事業所(50.3%)で違法な時間外労働があったと発表した。うち49事業所が「過労死ライン」とされる月80時間を超えていた。

 99事業所の業種別は、商業26、接客娯楽18、製造17など。過労死ラインを超えた49事業所のうち、100時間を超えたのは32事業所。うち13事業所で150時間を超え、さらに5事業所は200時間超だった。最長は食料品製造業の製造責任者で、月285時間の時間外労働が確認された。

 調査は、過重労働による労災請求や情報提供のあった事業所を対象に労働基準監督署が実施した。40事業所(20.3%)で賃金不払い残業、50事業所(25.4%)で過重労働による健康障害防止措置が未実施だった。全体の89.8%にあたる177事業所で労働基準関係の法令違反があった。

 同局は11月の過重労働解消キャンペーン期間中に重点的に監督指導する。永野和則局長は「過重労働の解消をはじめ、安心安全に働ける職場環境づくりのため、適切な労務管理を周知指導していく」と話した。

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