大淀川水系で爆発的に増殖中――肉食外来魚「コウライオヤニラミ」を釣って駆除する大会 大学生考案のレシピも配布 都城

2025/10/05 06:30
大淀川でコウライオヤニラミを狙う参加者=都城市都島町
大淀川でコウライオヤニラミを狙う参加者=都城市都島町
 宮崎県都城市の大淀川水系で爆発的に繁殖し、在来種を脅かしている朝鮮半島原産の肉食外来魚「コウライオヤニラミ」を対象とした初の釣り大会が、同水系で開かれた。57人が参加し、国内外来種であるオヤニラミ3匹を含む85匹、約3キロを釣り上げた。最も大きな個体は全長19.4センチだった。

 外来種の脅威を市民に実感してもらい、駆除の機運を高めようと、NPO法人都城大淀川サミットが、国土交通省や宮崎県などの協力を得て企画。9月27日に開催した。

 参加者は目当てのポイントで約4時間、さおを出し、午後2時ごろから同市都島町の川の駅公園に釣果を持ち込んだ。宮崎市池内町の公務員、永岡圭二さん(50)は支流の沖水川で参加者中最多の20匹を釣り上げた。「生態が海水魚のカサゴに似ているとみて、岩場をルアーで狙った。想像以上に増えている実感がある」と語った。

 会場では、協力団体の一つである南九州大学の学生が考案した「南蛮漬け」「みぞれあんかけ」などの調理レシピ集も配られた。大会で参加者が持ち帰らなかった魚も同大で引き取り、新レシピや加工品材料に役立てられる。

 都城大淀川サミットの宇都年文理事長(67)は「多くの参加をもらい、よい啓発となった。釣り大会を継続するとともに、本格的な駆除に市民に参加してもらう体験会なども企画していきたい」と述べた。

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