自民党総裁選で地方票の開票作業をする鹿児島県連関係者=4日、鹿児島市の自民党県連
4日の自民党総裁選で、鹿児島県連所属の国会議員4人のうち三反園訓氏(衆院2区)と宮路拓馬氏(衆院比例九州)、野村哲郎氏(参院鹿児島選挙区)は決選の末に敗れた小泉進次郎農相を支持した。高市早苗新総裁には党の建て直しへ「新風を吹き込んでほしい」「突破力を発揮して」などと期待。森山裕氏(衆院4区)は幹事長としての立場を理由に投票先を明らかにしなかった。
小泉陣営の事務局次長だった三反園氏は「党員党友の多くは高市新総裁に『解党的出直し』を託した」と結果を冷静に受け止める。「国民生活のために一致結束して働くほかない。(高市氏は)さまざまな要職を歴任して経験があり、発信力やリーダーシップ、突破力に期待したい」と話した。
「結果を受け止めて前に進むだけだ。党一丸で難局を乗り越えなければならない」と語るのは小泉氏の推薦人を務めた宮路氏。「新総裁からは全世代総力結集でがむしゃらに働いてもらうとの言葉があった。信頼回復に向け、女性初の総裁として新風を吹き込んでほしい」
投開票日まで態度を表明していなかった野村氏も、現職の農相であることなどから小泉氏に1票を投じた。高市氏が総裁に選ばれたことについて「女性が活躍する場が開けてくるのでは」と言及。「農業は構造転換に向けた大事な時期。農政にきちんと目配り気配りを」と注文した。
「幹事長としての立場があり投票先は最後まで明らかにしない」としていた森山氏は支持動向に関する言及を避け、総裁選の結果についても「コメントは控えたい」とした。
■鹿児島県内の自民党員・党友票は小泉氏が43パーセント
鹿児島県内の自民党員・党友票は4日、鹿児島市の党県連で開票され、小泉進次郎農相が最多の4726票を獲得し、有効投票数の43.49%を占めた。新総裁に選出された高市早苗前経済安全保障担当相が3676票、林芳正官房長官1964票、小林鷹之元経済安保相299票、茂木敏充前幹事長201票と続いた。
投票率は65.52%で、前回2024年9月を4.99ポイント上回った。決選投票では県分の1票が小泉氏に入った。県内在住の党員・党友1万6643人が対象。3日までに鹿児島中央郵便局に届いた分を集計した。投票総数は10905票(有効1万866、無効39)。
県連の藤崎剛幹事長は「非常に関心の高さを感じた総裁選だった。少数与党の中、党員の皆さんは意思をはっきり示さなければという思いがあったのではないか」と話した。