きっかけは台風。学校に倒れてきた竹を見てひらめく。畜産の役に立つぞ――楠隼高校の2年生が全国ビジネスコンテストで最優秀賞

2025/10/05 11:00
「最優秀ビジネスプラン賞」に輝いた(左から)谷口文太さん、末利仁さん、奥村洸紀さん=肝付町役場
「最優秀ビジネスプラン賞」に輝いた(左から)谷口文太さん、末利仁さん、奥村洸紀さん=肝付町役場
 楠隼高校(鹿児島県肝付町)の2年生3人が、大阪・関西万博会場であった高校生らを対象にしたビジネスコンテストで、優勝に当たる最優秀ビジネスプラン賞を受賞した。竹から飼料と敷料を作って畜産農家に提供するアイデアを披露し、資源の有効活用になることなどが評価された。

 出場したのは奥村洸紀さん、末利仁さん、谷口文太さん。3人のプランは、竹を粉砕してチップにし、飼料用は発酵、敷料用は乾燥させる。サブスクリプション(定額利用)で提供して販売収入と供給を安定させ、売買双方にメリットがあるようにする。

 昨年の台風で同校の裏山の竹が敷地内に倒れてきた経験から、アイデアを思いつき、今年2月頃から構想を練った。提案内容から「笑竹Buy(しょうちくばい)」のチーム名で挑み、全国271チームの頂点に輝いた。

 3人は9月24日、町役場で永野和行町長に受賞を報告し、最終審査でのプレゼンテーションを再現した。永野町長は「起業も検討しては」とさらなる展開に期待を寄せた。チームリーダーの末利さんは「受賞したときは驚いて、実感が湧かなかった。今振り返ると、頑張ったから結果がついてきたのかなと思う」と話した。

 コンテストは東和薬品(大阪府)主催。今年は日本国際博覧会協会と共催した。書類、発表動画、現地でのプレゼンと3段階の審査があった。

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