日本一?いや、海外も視野に…鹿児島黒牛の新ブランド「黒乙女55」デビュー 口溶け良く肉質柔らか

2025/10/08 16:00
ナンチクの新ブランド牛「黒乙女55」のカット肉
ナンチクの新ブランド牛「黒乙女55」のカット肉
 ナンチク(曽於市)は、鹿児島黒牛の新ブランド牛「黒乙女55(くろおとめごじゅうご)」を立ち上げた。日本一の和牛産地である鹿児島を象徴する銘柄として、国内にとどまらず海外への売り込み強化を図る。

 同社によると、黒乙女55は県内で飼育されている黒牛のうち未経産の雌で、A5等級、オレイン酸含有率が55%以上の牛。ナンチクが加工を担当する。

 オレイン酸はオリーブオイルなどに多く含まれる成分で、含有率が高いと口溶けの良さや甘みが向上するという。未経産の雌は雄(去勢)と比べ、きめ細かさや肉質の柔らかさなどに優れるとされる。

 ブランド立ち上げの背景には、飼料コストの高騰や農家の高齢化による後継者不足など生産現場が抱える深刻な問題がある。売り上げ増につなげることで支援を図りたい考え。

 黒乙女55とともに姉妹ブランドの「黒乙女」も立ち上げた。A5等級未満で、オレイン酸含有率が55%に達していない直営農場の牛。同市末吉の自社直売店で販売している。2日は報道機関向けの試食会があり、南喜一社長(64)は「畜産業界の新たな可能性を切り開き、愛されるブランド牛に育てたい」とあいさつした。

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