あいさつする種子田衣井子さん
鹿児島県姶良市や霧島市で26年間ハーモニカを指導してきた種子田衣井(えい)子さん(84)=同市隼人町小田=が、姶良市の加治木福祉センターで生徒との最後の交流会を開き、有終の美を飾った。
種子田さんは30年以上前から夫婦でハーモニカに親しみ、教室を開いていた夫が病気で亡くなったため後を継いだ。多いときは100人以上の生徒を抱え、2022年には長年の普及活動が評価されて「日本ハーモニカ賞」を受賞。このところ耳が遠くなり体力的にきつくなってきたこともあり、教室を閉じることを決めた。
9月28日は36人の生徒がソロや合奏で、懐かしい昭和の歌謡曲などを披露した。種子田さんは合奏を指揮したりソロで演奏したりした。最後に生徒から花束を受け取り、「ホッとした。たくさんの人と出会えたのが何よりよかった。『お父さん、終わったよ』と伝えたい」と話した。