大浪池登山道の東回りコースを進む登山客=17日、霧島市牧園の大浪池
鹿児島、宮崎両県にまたがる霧島連山・新燃岳の噴火警戒レベルが2(火口周辺規制)に約4カ月ぶりに引き下げられた17日、一部の登山道で通行が再開され、登山客や観光関係者は喜びと安堵(あんど)の声を上げた。
同日昼、鹿児島県霧島市牧園の大浪池登山口は、規制解除を待ちわびた登山客でにぎわった。熊本県人吉市の農業男性(54)は「レベル引き下げを知り、仕事を切り上げて登りに来た。東回りコースからの眺望が好き。火山活動が落ち着いてくれてよかった」と話した。
警戒範囲縮小に伴い、登山道は高千穂河原-鹿ケ原、中岳探勝路終点、大浪池周回登山道の東側が通れるようになった。管理する自然公園財団高千穂河原支部職員が、看板やロープを撤去し、規制解除した登山道を歩き安全確認した。
同支部の川野利光所長(64)は「とてもほっとしている。規制中は長く手入れできていなかった登山道がある。紅葉のシーズンを控え、登山客も増えてくる。安心安全に楽しめるよう整備を急ぎたい」と話した。
◇宮崎県高原町、登山道3ルートの規制解除
霧島連山・新燃岳(1421メートル)の噴火警戒レベルが17日、3から2に引き下げられたことを受け、宮崎県高原町は同日午前11時、高千穂峰(1573メートル)と矢岳(1132メートル)の登山道3ルートに対し町独自に実施してきた立ち入り規制を解除した。
立ち入り規制は噴火警戒レベルが2から3に引き上げられた6月23日から実施していた。