馬毛島を視察する中谷元・防衛相(左から3人目)=15日(防衛省提供)
中谷元・防衛相は17日の記者会見で、15日視察した米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)の移転に伴い自衛隊基地を整備する鹿児島県西之表市馬毛島について、「FCLPやF35Bの訓練を早期に開始できる方策を検討するよう担当者に指示した」と話した。
中谷氏は15日、ヘリコプターで馬毛島入りし、管制塔や滑走路工事の進捗(しんちょく)を確認。作業する関係者を激励し、先遣隊に訓練の早期開始の方策検討を指示した。
視察の意図に関しては、9月に山口県岩国市の岩国基地であったFCLP訓練や、宮崎県新富町の新田原基地に配備されたF35Bの垂直着陸訓練に対して、地元から「厳しい指摘」が上がっていることを前提に、「FCLPやF35Bの訓練の多くが実施されるようになる馬毛島基地の整備状況を直接把握する必要があると考えた」と説明した。
地元首長との面会を設けなかった理由としては「自衛隊施設の整備状況の視察・確認、現状把握、隊員の激励が目的だったため」とした。