高校生にアイデアを伝える児童=出水市の高尾野小学校
鹿児島県出水市の高尾野小学校5年生75人が「いつまでもおれんじ鉄道が走るまちをめざして 高尾野おれ鉄応援団」と銘打った学習に取り組んでいる。3学期までかけて古里の交通を支える肥薩おれんじ鉄道の現状を学び、自分たちなりに応援できることを考え実行する計画だ。
地域の特色を生かした新たな教育活動として、鉄道の魅力を感じ、地域に愛着を持つ児童を育てる狙い。8日に始まった学習では、同社職員から運転士不足で減便していると説明を受けた。「地元に大事にされている鉄道。皆さんの応援が力になる」との声にも耳を傾けた。
15日は、出水商業高校3年生8人の調査研究プロジェクトチームが来校。昨年の開業20周年記念イベントとして高校生が同社と企画・運営した「おれ鉄青春祭!」や、利用する無人駅・米ノ津駅で続ける清掃活動の様子を紹介した。
鉄道を盛り上げるアイデアについても話し合い、児童は「段ボールで列車の模型を作り、高尾野駅に展示したい」「クイズを作る」「海沿いで打ち上がる花火を列車からみんなで見たい」など次々と提案した。松下結斗さんは「高校生の熱意を感じた。聞いたことを学習に生かして調べ、考えたい」と話した。
今後は高尾野駅を見学・調査するほか、実際に乗車して交通手段や車窓からの眺めなどの「よさ」を感じる。鉄道の関心を高めて利用者を増やすために、テーマごとに取り組みを広めていくという。