温泉に漬けて渋を抜く「あおし柿」=25日、さつま町紫尾
鹿児島県さつま町紫尾の紫尾区営大衆浴場で、秋の風物詩「あおし柿」作りが本格化している。隣の紫尾神社拝殿下から湧き出る「神の湯」に一晩漬け、渋を抜いて甘くする。25日は網に入った計約100キロが、浴槽に浮かんだ。11月末まで続く。
あおし柿は38度前後の湯に15時間ほど漬けて渋抜きし、ほのかな硫黄の香りを帯びる。浴槽を物珍しそうに眺める入浴客も多い。浴場横の「ふれあい館」で1袋600円で販売。持ち込む柿の「入湯料」は10キロまで400円で受け付ける。
11月3日には神社境内で「紫尾温泉まつり」も予定している。管理人の松崎文也さん(65)は「祭りと合わせて温泉、旬の味覚を味わっていただき、紫尾の魅力を堪能してほしい」と話した。