強迫性障害に苦しんだ16年間で見つけた「不安が軽くなる30のヒント」――漫画家・つくしゆかさんがエッセー漫画出版

2025/11/01 21:30
強迫性障害の体験をまとめたエッセー漫画を出版したつくしゆかさん=10月22日、鹿児島市のラグーナ出版
強迫性障害の体験をまとめたエッセー漫画を出版したつくしゆかさん=10月22日、鹿児島市のラグーナ出版
 鹿児島市の漫画家・イラストレーターのつくしゆかさん(41)が、過度の不安に襲われる強迫性障害の体験と不安を和らげるヒントをまとめたエッセー漫画を出版した。「病気に苦しんだ16年間で見つけた対処法が参考になればうれしい」と話す。

 「強迫性障害とともに生きてみた。不安が軽くなる30のヒント」(ラグーナ出版・1760円)。2022年に出版したコミックエッセーの続編となる。

 つくしさんは看護学校生だった19歳のときに発症。症状を抱えながら医療・福祉の現場で働いた。業務連絡を忘れたと思って夜中に職場に戻ったり、盗難を恐れて患者に関する大量のメモ帳を旅行に携行したりするなど、不安な気持ちに支配された。

 前作の出版後、患者やその家族から生活に関する質問が多く寄せられたという。質問をふまえ、今作では実体験を交えて症状の説明や対処法をまとめた。気軽にできる日光浴やハプニングに身をゆだねるという考え方の転換など30の対処法も例示する。

 厚生労働省の2023年患者調査によると、強迫性障害を含む神経症性障害やストレス関連障害などの患者は全国で約118万人、鹿児島県内で1万人に上る。

 つくしさんも月1回の通院を続けている。「症状が重いときは外出もできないが、ハプニングが成長につながることもある。必ず道は開ける」と話す。 

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