東干拓一帯を飛ぶアネハヅル=29日午後3時半、出水市高尾野町下水流
ツル越冬地の出水市の出水平野で29日、アネハヅル1羽が確認された。同平野では2020年以来、5年ぶりとなる“珍客”。この日は同市高尾野町下水流の東干拓で、マナヅルの群れに入り餌をついばむ姿が見られた。
県ツル保護会が29日午前に飛来を確認した。若い個体とみられる。世界のツルの中で最も小柄で、体長は90センチほど。主な越冬地はインド。保護会によると、出水平野には19、04、02、01年にも訪れている。
東干拓の監視所では野鳥愛好家が熱心に観察した。出水市上知識町の年神浩正さん(85)は「めったに見られない珍鳥。5年前も見たが、感動的だった」と喜んだ。現在、出水平野にはナベヅルやマナヅルなど700羽ほどが飛来している。