警察官が他人の尻撮影…懲戒処分したが発表せず――知事も疑問視した「公表基準」だが、県警は「不適当ではない」 独自基準設定も否定 鹿児島

2025/10/31 06:23
鹿児島県警の定例会見=30日、鹿児島市の県警本部
鹿児島県警の定例会見=30日、鹿児島市の県警本部
 鹿児島県警は30日、他人の尻などをスマートフォンで撮影した巡査部長の懲戒処分を発表しなかった経緯について「警察庁の発表指針を参考にしており、例外的に公表する事情はなかった。県警の置かれている状況や社会的反響の大きさも踏まえた上で判断した」との見解を示した。県警独自の公表基準に関しても「設ける考えはない」と言明した。

 同日定例会見があり、岩瀬聡本部長は「法令違反行為をし、懲戒処分するに至ったことは非常に深刻に受け止めている。県民にも大変申し訳ない。職員への指導をより強化し、綱紀粛正を図る」と陳謝した。

 処分公表の対応を巡っては、これまでに塩田康一県知事が検証の必要性に言及していた。安達裕也警務部長は「今回の対応が不適当とは考えていない。ただし、例外的に公表する判断は当然あり、今後は知事発言も踏まえて全体的に判断していきたい」と述べた。

 会見で「県民に理解される対応か」と問われた安達警務部長は「いろいろな批判や意見があると承知している」と答えた。独自の公表基準を設ける考えについては「全国の警察が警察庁の指針を参考に判断している。独自基準は必ずしも適切ではない」と否定した。

 今秋中にも更新予定の不祥事再発防止対策の進捗(しんちょく)状況は「県公安委員会の指導や助言を踏まえた作業が続いている」と説明した。

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