子どもたちに引かれ、市街地を練り歩く弥五郎どん=曽於市大隅町岩川
                
             
                 鹿児島県曽於市大隅の岩川八幡神社の例祭「弥五郎どん祭り」が3日、神社周辺であった。秋晴れの下、身の丈4.85メートルの大男の堂々とした浜下りを大勢の見物客が楽しんだ。
 今年は、国の重要無形民俗文化財指定と同神社の創建1000年、市制施行20年の節目に当たる。午前1時の触れ太鼓と同時に、弥五郎どんの組み立てがスタート。半日後の午後1時、高台の神社から参道をゆっくり下る浜下りが始まり、鳥居をくぐって姿を見せると歓声が上がった。
 市街地を約3時間練り歩く途中、体をのけ反らせて高架橋をくぐり抜ける「イナバウアー」の場面でも沿道を沸かせた。京都府京田辺市に伝わる「大住隼人舞」を2日の前夜祭で披露した保存会会長の石坂清さん(71)は、初めて見る弥五郎どんに「参道を下りてくる時と、鳥居をくぐる時の迫力がすごいと思った」と感激した。
 3日は市中パレードや武道大会、芸能大会など関連行事もあり、終日にぎわった。弥五郎どんは、例祭が終わる5日午後3時まで境内に展示される。