「使用済み核燃料の最終処分場になるのでは…」川内原発に乾式貯蔵施設を整備 地元の市民団体が不同意を鹿児島県に要請

2025/11/08 07:00
乾式貯蔵施設の整備に了承しないよう鹿児島県へ申し入れる鳥原良子会長(右)=7日、県庁
乾式貯蔵施設の整備に了承しないよう鹿児島県へ申し入れる鳥原良子会長(右)=7日、県庁
 九州電力が川内原発(鹿児島県薩摩川内市)敷地内で整備を計画する使用済み核燃料の乾式貯蔵施設について、地元の市民団体「川内原発建設反対連絡協議会」は7日、鹿児島県庁を訪れ、整備に同意しないよう塩田康一知事宛てに申し入れた。

 鳥原良子会長(77)は、使用済み燃料の再処理工場(青森県六ケ所村)が稼働延期を繰り返していることを指摘。「一時保管の名目で乾式を建設しても、核燃料サイクルは破綻しており燃料はどこにも運び出せない。薩摩川内市が最終処分場になることを危惧している」と訴えた。要請文書を受け取った県原子力安全対策課の職員は「上司に伝える」と応じた。

 九電は10月、国へ乾式施設の新設に向けた許可を申請。県と薩摩川内市には安全協定に基づく事前協議書を提出した。県と市は県原子力専門委員会の議論や国の審査を踏まえ了承するか判断する。

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