弾薬庫新設へ防衛省予算は2年間で12億円…それなのに地元説明会は1年半以上なし――さつま町民が九州防衛局へ要望書「不安解消を」

2025/11/12 06:53
九州防衛局の担当者(左)に要望書を手渡す中津川区公民館の寺脇伸治館長=11日、福岡市(さつま町提供)
九州防衛局の担当者(左)に要望書を手渡す中津川区公民館の寺脇伸治館長=11日、福岡市(さつま町提供)
 防衛省が鹿児島県さつま町の中岳周辺(永野、中津川)に新設する弾薬庫(火薬庫)を巡り、現地の住民らが11日、福岡市の九州防衛局を訪れ、地元説明会の実施や水資源への適切な対応を求める要望書を提出した。

 中岳がある地域の自治組織「中津川区公民館」「永野区公民館」と、種もみを生産する「中津川採種生産組合」の3者で申し入れた。現在実施中の適地調査に関する地元説明会の開催を求め、整備する場合は水資源の配慮に加え、交流館施設建設の支援も盛り込んだ。

 中津川区公民館の寺脇伸治館長(64)は「住民の不安解消と、安心して暮らせる地域づくりに向けて協力を求めた」と話した。

 防衛省は、適地調査費として2024年度当初予算に2年分の10億円を計上。25年度予算には設計費約2億円を盛り込んだ。地元への説明会は、24年3月以来実施されていない。

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