幕をかぶり、ひっそりと待機する水陸両用車=12日、鹿児島市錦江町
鹿児島市の甲突川河口「天保山シーサイドブリッジ」近くの県有地に、陸上自衛隊の水陸両用車「94式水際地雷敷設車」が幕をかぶってひっそりと待機している。過去最大規模の自衛隊統合演習(10月20~31日)の帰路で機材トラブルに見舞われた。
小郡駐屯地(福岡県)の所属。瀬戸内町でダミーの水際地雷(機雷)設置などをした。フェリーで鹿児島港に戻り、陸路で小郡に戻る途中、自力走行が限界に。同駐屯地によると、12月までに民間のトレーラーに乗せて駐屯地に帰る。
車両は全長11.8メートル、幅2.8メートル。後部にプロペラを持ち、水上を船のように移動できる。ウインカー付きで公道を走れるが、低速のため高速道路は無理という。そばに止めたトラックの荷台に隊員2人が住み込み、24時間体制で監視する。隊員は「休憩中に温泉に行けるので助かります」と話した。