2021年10月、母校の東市来中学校で笑顔を見せる横田慎太郎さん=日置市
プロ野球阪神の元選手で、2023年に28歳の若さで亡くなった横田慎太郎さん=鹿児島県日置市出身=の碑を建てる計画を、有志が進めている。野球への思いや闘病中の「諦めない心」を永く伝えようと、ゆかりの2カ所に建てる予定。20日からクラウドファンディング(CF)で資金を募る。
横田さんは鹿児島実業高校から阪神へ入団。3年目の開幕戦に先発出場を果たすなど将来を期待されたが、脳腫瘍によって引退を余儀なくされた。引退後は講演で全国を巡る傍ら、本紙で1年間、連載「くじけない」を担当した。引退試合で見せた「奇跡のバックホーム」をはじめ、横田さんの生涯を描いた映画が、28日に公開される。
碑の計画は、阪神の県内私設応援団「鹿児島猛虎会」や、母校・鹿実高などでつくる実行委員会が進める。野球ボールをかたどり、講演会で訴えた「諦めない心」の文字とプレー写真を刻む予定。鹿児島市の同校野球場近くと、日置市のJR湯之元駅周辺に、26年3月の完成を目指す。
横田さんの父・真之さん(62)が野球部監督を務めた縁で実行委員長に就いた鹿児島商業高校の元校長、眞田俊さん(64)は「横田さんの思いや人柄を多くの人に知ってほしい」としている。
CF運営サイト「キャンプファイヤー」で来年1月20日まで寄付を募る。目標額は500万円。