性別は「男女のみ」と改憲 東欧スロバキア議会、批判も

2025/09/26 23:43
 スロバキアのフィツォ首相=2日、北京(AP=共同)
 スロバキアのフィツォ首相=2日、北京(AP=共同)
 【ウィーン共同】東欧スロバキアの議会は26日、性別を男性と女性のみと規定する憲法改正案を賛成多数で可決した。11月1日に発効する予定。人権団体は性的少数者に対する「人権侵害につながる」と批判している。

 欧州メディアによると、改正案は、性別は出生時の「男性と女性の二つ」とし「重大な理由がない限り変更できない」と定めた。

 養子縁組の受け入れについては、既婚カップルにのみ認めると決定。スロバキアで同性婚は認められていないため、男性と女性による夫婦に事実上限定された。

 投票結果は賛成90票、反対7票だった。改正案は、民族主義的な主張や強権的な姿勢で知られる左派のフィツォ首相が今年1月に公表した。可決後、フィツォ氏は「憲法によってわれわれの本質が守られる」と強調した。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナルは声明で「衝撃的だ。スロバキアの少数派の状況は既に深刻で、今回の改正はその傷口に塩を塗るようなものだ」と指摘。性的少数者の権利を制限する隣国のハンガリーを例に出し、人権が後退する政策を選んだと批判した。

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