経済同友会の新浪剛史代表幹事
経済同友会の倫理審査会が、サプリメントを巡り警察の捜査を受けた新浪剛史代表幹事に「辞任を求める勧告が相当だ」との見解をまとめたことが30日、分かった。関係者が明らかにした。捜査対象となる事態を招いてサントリーホールディングスの会長を辞めたことで、代表幹事としての資格要件に加え、公益社団法人トップとしての資質に疑義が生じたことを考慮した。
30日に開く理事会で最終的な処遇を議論するが、捜査の状況が分からない中での判断には時期尚早だとの慎重論も根強く、曲折も予想される。
同友会は11日、理事や監査役の計5人で構成する倫理審査会を設置。外部弁護士による新浪氏への聞き取りや同友会会員へのアンケートを通じて続投が適切かどうか話し合いを進めた。代表幹事代行を務める岩井睦雄筆頭副代表幹事は25日の記者会見で、月内にも判断を示すと説明していた。
新浪氏は1日付でサントリー会長を辞任。3日に開いた同友会の定例記者会見で「結果的にこうなったことは私の不注意であり、社会をお騒がせしたことをおわびする」と謝罪した。