自民党の鈴木俊一総務会長、麻生太郎元首相
自民党の高市早苗総裁は5日、党役員や閣僚人事に着手し、麻生派幹部の鈴木俊一総務会長を党運営の要である幹事長に起用する方針を固めた。総裁選で支援を受けた同派会長の麻生太郎元首相を副総裁に、旧茂木派の木原稔前防衛相を要職に充てる案も浮上した。関係者が明らかにした。高市氏は、麻生氏と党本部で会談した。旧安倍派の萩生田光一元政調会長ら裏金関係議員や、総裁選を争った小泉進次郎農相ら4氏の処遇も焦点となる。7日にも新しい党執行部を発足させる方向だ。
自民は石破茂首相の後継を選ぶ臨時国会について15日を軸に召集する方向で調整していたが、日程がずれ込む可能性が出てきた。高市氏は、首相指名選挙までの連立枠組み拡大に意欲を示しており、政策協議の時間を確保する必要があるためだ。
鈴木氏は鈴木善幸元首相の長男で、麻生氏の義弟。麻生氏は総裁選で、高市氏を念頭に「党員票で多数を獲得した候補」を支持する考えを派内に伝え、高市氏勝利に貢献した。麻生氏に近い鈴木氏を要職に起用することで政権運営に協力を求める狙いがありそうだ。