19日、イスラエルによる空爆後にガザ南部で立ち上る煙(ロイター=共同)
【エルサレム共同】イスラエル軍は19日、パレスチナ自治区ガザ全域を空爆した。最南部ラファで武装勢力の施設を解体していた軍部隊が攻撃され、兵士2人が死亡し3人が負傷したことへの報復とした。中東の衛星テレビ、アルジャジーラによると、少なくとも42人が死亡。10日の停戦発効後、最悪規模の被害となった。イスラエル軍は停戦を「再び順守する」と発表したが、情勢の不安定さが露呈し、停戦維持への影響が懸念される。
トランプ米大統領は19日、大統領専用機内で記者団に、空爆後も停戦は「維持されている」と語った。
イスラエル軍は部隊への攻撃を「停戦合意違反」とし、イスラム組織ハマスの拠点120カ所以上を報復攻撃したと表明。ハマスは声明で、ラファで起きたあらゆる事案と関係がないと強調、停戦を守る考えを示した。ラファに残るメンバーとの連絡は途絶えているとした。
イスラエル軍に攻撃した勢力の詳細は不明。対戦車ミサイルなどで攻撃したという。ハマスは「停戦初日からイスラエルは合意を破っている」とも非難した。