業務提携し写真に納まる日本旅行の吉田圭吾社長(左)と将来宇宙輸送システムの畑田康二郎社長=28日午前、東京都中央区
日本旅行は28日、地球上の2地点間を宇宙経由で高速移動するサービスを2030年代に始めると発表した。東京―米ニューヨーク間を60分で結ぶほどの速さで、26年度から優先申し込み権の受け付けを始める。価格は1人当たり往復で1億円程度を見込む。
商用化に向け、再使用型ロケット開発ベンチャーの将来宇宙輸送システム(東京)と業務提携を結んだ。
洋上の打ち上げ場から出発する計画で、東京と米国を結ぶ想定だが、地球上ならどの地点間でも60分以内で移動できるという。東京都内で記者会見した日本旅行の吉田圭吾社長は「宇宙輸送と観光の未来をつなぐ新たな出発点となることを願っている」と述べた。
まずは26年度から宇宙食の体験や宇宙関連施設の見学をする地上ツアーを始め、40年代には宇宙空間や軌道上に滞在するサービスを提供する計画という。
日本旅行が商品開発や販売を担う。将来宇宙輸送システムの畑田康二郎社長は、機体を繰り返し使用できるようにして旅行価格の引き下げを目指す考えを示した。