衝突のイメージ
貨物船意図伝えず針路変更で衝突 愛媛沖沈没、安全委が報告書公表
2025/10/30 10:00
事故は２１年５月２７日深夜に発生。報告書によると、西進して来島海峡を抜けた貨物船「白虎」（１万１４５４トン）側は、南寄りに針路変更しようとした際、左前方から近づくケミカル船「ウルサン・パイオニア」（２６９６トン）とすれ違いできると判断した。
操船シミュレーションで危険な距離に近づく恐れが出たが、無線交信せずに左へ針路を変えた。
貨物船が直進すると予想していたケミカル船側が混乱し、航海士が貨物船と交信して互いに右転して回避すると合意。だが、船長はかじを左に切るよう指示し、船首が貨物船の左舷中央付近にぶつかった。貨物船は傾き、上甲板が海面に漬かって翌２８日未明に沈没。３遺体が見つかり、５人が負傷した。
