ロシア国防相、核実験を提案 トランプ大統領発言けん制

2025/11/06 04:58
 安全保障会議を開いたロシアのプーチン大統領=5日、モスクワ(代表撮影、ロイター=共同)
 安全保障会議を開いたロシアのプーチン大統領=5日、モスクワ(代表撮影、ロイター=共同)
 【モスクワ共同】ロシアのプーチン大統領は5日、安全保障会議を開き、トランプ米大統領が「核兵器実験」を指示したことなどについて協議した。ベロウソフ国防相は「本格的な核実験の準備を直ちに開始するのが妥当だ」と提案。北極圏ノバヤゼムリャ島で短期間のうちに実施可能だと報告し、米国をけん制した。国営テレビが会議の冒頭の発言を放映した。

 プーチン氏はその場では賛同せず、さらなる情報収集と報告を求めた。ロシアは包括的核実験禁止条約(CTBT)の義務を順守し続けると強調しつつ、米国などが核実験を行えば、ロシアも相応の対応を取るとの従来の考えを示した。

 ベロウソフ氏は「米国の核実験のモラトリアム(一時停止)放棄は、世界の戦略的安定のシステムを破壊する第一歩になり得る」と強調した。

 核爆発を伴う実験は、米国は1992年、ロシアは90年を最後に実施していない。米国はCTBTを批准しておらず、ロシアも2023年に批准を撤回している。

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