『The Best “Minor”Songs Tour 2025「Spill the water」』Spotify O-WEST公演の模様 写真:渡邉一生
flumpoolが、ファンクラブ会員限定ツアー『The Best “Minor”Songs Tour 2025「Spill the water」』を完走した。ツアーファイナルは9月26日、27日の2日間にわたり東京・Spotify O-WESTで開催され、最終日にはレア曲づくしのセットリストに加え、メンバーそれぞれの思い入れが詰まった楽曲をアンコールで披露。全17曲が演奏された。
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ツアーは8月29日の福岡公演を皮切りにスタート。タイトルのとおり、これまでのライブで披露頻度の少なかった“こぼれ曲”を中心に構成され、「君に届け」「証」などの代表曲は封印。カップリングやアルバム収録曲を軸とした“裏ベスト”ライブとなった。渋谷ファイナル公演では、開演前にメンバーが中学時代に制作していた幻のラジオ『FM SAKAI』が会場内に流れ、久々に復活したトークプログラムとしてファンを迎えた。
ステージは、「つながり」「しおり」といった人と人との絆を歌う2曲で幕を開け、3曲目の「WINNER」では山村隆太(ボーカル)が「楽しむ準備はできてますか?」と叫びながらステージを駆け巡った。ライブハウスならではの近さと熱気の中で、観客との一体感が序盤から高まっていった。
中盤のMCでは山村が「代表曲に追いやられてきた曲たちを演奏するツアー」だと説明し、「君に届けはもうやらないでくれと思ってるんでしょ?」とファンに問い掛けるなど、限定ライブならではの距離感でやり取りを展開。「君のための100のもしも」や「サイレン」など、ファンの人気が高い一方でこれまで演奏機会の少なかった楽曲も披露され、会場には喜びの声が響いた。
阪井一生(ギター)は「ようやく曲が成仏しました!」とホッとした様子を見せ、尼川元気(ベース)も「もう二度とやることはない(笑)。今回のセットリストの曲たちは成仏したんで」と語り、今回のツアーでようやく楽曲を“成仏”させたという思いを共有。小倉誠司(ドラム)を迎えて行われた『FM SAKAI』再現企画や、ファンクラブ企画から生まれた「あるあるかるた」の紹介などもあり、終始メンバーの仲の良さと遊び心があふれた構成となった。
終盤には、「Present」「今日の誓い」「いきづく」といった楽曲が続き、山村は「報われないこともあったけれど、それが宝物になった」とツアーを振り返った。後半では「回転木馬(メリーゴーランド)」「ベガ~過去と未来の北極星~」「絶体絶命!!!」「Quville」とアッパーな楽曲で盛り上げ、「Birds」で本編を締めくくった。
アンコールでは、メンバーがそれぞれ演奏したい楽曲をプレゼンし、観客の歓声の大きさをデシベル計で測定して選曲するという企画を実施。ファンクラブ人気曲「LOVE 2010」が選ばれ、尼川は「いい思い出やな」と感慨を語った。ラストは「reboot 〜諦めない詩〜」との両A面シングル「流れ星」で締めくくられた。
終演後には、今後の活動も発表された。10月1日のデビュー記念日には17周年を祝うインスタグラムライブを午後8時から実施し、同日午後9時からは前回のBillboard LIVEツアー映像をYouTubeでプレミア公開。また、12月には新たなBillboard LIVEツアーの開催も決定している。
同ツアーでは、アーティストとライブのチケットを持つ人だけが参加できるコミュニケーションサービス『KLEWチャンネル』を活用するなど、楽曲とファンとの関係を深め直す試みもなされた。“こぼれ曲”たちに光を当てた濃密なステージは、flumpoolにとってもファンにとっても忘れられない時間となったに違いない。
■セットリスト
M01. つながり
M02. しおり
M03. WINNER
M04. for no one
M05. サイレン
M06. 君のための100のもしも
M07. Present
M08. 今日の誓い
M09. いきづく
M10. 回転木馬(メリーゴーランド)
M11. ベガ~過去と未来の北極星~
M12. 絶体絶命!!!
M13. Quville
M14. プレミアム・ガール
M15. Birds
EN1. LOVE 2010
EN2. 流れ星