斎藤工、被災地・奥能登に“約束を果たす” 移動映画館「cinema bird」開催で500人に笑顔届ける

2025/10/07 13:00
4日に能登半島地震の被災地で開催された『cinema bird(シネマバード) in石川県奥能登』(左から)ノムラフッソ、王坂、豪起、小曽根真、永野、永尾柚乃、斎藤工、谷尻萌
4日に能登半島地震の被災地で開催された『cinema bird(シネマバード) in石川県奥能登』(左から)ノムラフッソ、王坂、豪起、小曽根真、永野、永尾柚乃、斎藤工、谷尻萌
 俳優で映画監督の斎藤工が発案した移動映画館「cinema bird(シネマバード)」が、10月4日に石川県珠洲市のラポルトすずで「cinema bird in 石川県奥能登」を開催した。能登半島地震で大きな被害を受けた同地の住民約500人を無料招待し、映画やライブを通して笑顔と感動を届けた。

【写真】能登に満開の笑顔!被災者と交流した斎藤工

 cinema birdは、劇場体験の少ない地域や被災地などに映画を届ける活動で、2014年の宮城・石巻市を皮切りに全国各地で開催してきた。15回目を迎えた今回は、昨年1月に発生した能登半島地震の被災地・奥能登で実施。斎藤は「昨年3月、志賀町で開催した際に“未来で待ち合わせしよう”と約束していたので、こうして奥能登で実現できたことが本当にうれしい。実際に歩いてみると復興への道のりはまだ続いていると感じた。その優しさの奥にもしSOSがあるなら、寄り添いたい」と語った。

 イベントには、斎藤主演ドラマ『誘拐の日』で天才少女を演じた永尾柚乃がスペシャルゲストとして登場。珠洲市を訪れた喜びを語り、「お餅が大好きで、珪藻土の七輪を買って帰りたい」と無邪気な笑顔を見せた。斎藤が「因数分解のようなスケジュールの中、来てくれた」と労うと、永尾は「ここにいる方、全員友達です!」と満面の笑みで応え、会場を沸かせた。

 お笑いライブでは常連の永野に加え、『THE W 2024』で注目を集めた忠犬立ハチ高が初登場。永尾も飛び入り参加し、永野との即興コラボで会場は爆笑に包まれた。また、ウェルカムソングをcinema birdsの斎藤と豪起が披露。スペシャルライブには世界的ジャズピアニストの小曽根真が登場し、『Gotta Be Happy』『Where do we go from here?』を演奏。「音楽という言語は生きている限り共有できる」と語り、観客を魅了した。

 上映作品は、アカデミー賞ノミネート作『ロボット・ドリームズ』と、斎藤が脚本・声優を務めた短編『映画の妖精 フィルとムー』の2本。斎藤は「何かメッセージを持ち帰ってもらえたら」と呼びかけた。イベント後には出演者が仮設住宅を訪問し、住民と交流。斎藤は「同じ空間で見ることが映画の魔法」と改めて語った。

 終演後、斎藤は「cinema birdは“点”ではなく“線”になって初めて意味を持つ。今日この空間を通して、みなさんと手を繋げた」と語り、活動の継続を誓った。“鳥のように自由に”という理念のもと、cinema birdは今後も全国へ「劇場体験」を届けていく。

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