万博非公式マップ制作「つじさん」閉幕前に長文心境 「万博とSNS」に一石、裏側にあった覚悟…感謝殺到

2025/10/10 18:05
大阪・関西万博 (C)ORICON NewS inc.
大阪・関西万博 (C)ORICON NewS inc.
 大阪・関西万博の会場(大阪・夢洲)の非公式マップをSNSで更新しつづけてきた「つじさん」(@t_tsuji)が9日、「更新終了」を明らかにし、長文で心境をつづった。

【写真】万博非公式マップ「つじさん」のレガシー SNSと万博に関して長文メッセージ

 万博開幕時に公式マップにさまざま意見が寄せられるなか、つじさんがパビリオンなどの細かな位置や予約の要・不要などをまとめて、掲載したのが始まり。来場者に重宝されるとともに、SNSで拡散される万博の象徴にもなり、さまざまなメディアで紹介された。

 つじさんは9日、Xで「万博のパビリオン巡りを主目的とした最終地図Ver2.24をコンビニ印刷できるよう登録」と伝え、「これにて更新終了です」と報告。そして「黙認してくれた万博協会、更新のアイデアをくれた人、感謝を伝えてくれた人、印刷して枚数をモチベーションにしてくれた人たちのおかげで最後まで走りきれました 本当にありがとうございました」と感謝。

 さらに「横浜万博で私と同じように地図を作ろうと考えている人へ&『SNSと万博』についての展望(長文)」とし、別途ポスト。SNSが大きなキーワードとなった万博について、真摯な言葉をつむいだ。

 つじさんは「今回私は公式の材料を使用した二次創作のつもりで非公式の地図を作成しました」「二次創作についてですが公式的には普通は著作物の使用は禁止しています」とし、「そのため個人としては『やってはならない』という判断が正しいです」と明記。

 その上で、日本の同人文化をめぐる「黙認」に触れ、気をつけるべき3点として「公式への敬意は忘れない」「公式のイメージを損ねる行為はしない」「公式の売り上げを下げる行為はしない」と挙げた。そして「徹底的に1円も儲けない」を自覚。

 それでもリスクはあるとし、「本当のところは全く推奨できることじゃありません」「気軽にやっちゃいけません」「それなりに覚悟が要ります」とし、「何でここまで覚悟してやったかというと何処まで行っても『万博が楽しかったから』に尽きます」と振り返った。

 「黙認」ではない「公認」にも言及。「少しうぬぼれるなら私は『SNSと万博』について一石を投じたと思います」とし、「これを次の横浜万博に活かすことができれば『さらなる成功』となる可能性があります」「色々な万博関係者のSNSでの発信、個人である私の発信の双方の影響等、多方面から『SNSと万博』を分析していただければ幸いです」と呼びかけた。

 これに対し、「大変お世話になりました」「たいへんな苦労と気遣いがあったのですね!」「そのお覚悟のおかげで、万博ほんとうに楽しめました」など、多数のコメントが寄せられている。

 オリコンニュースは、万博に関して多数取材したが、つじさんを上回る公式マップが配布されることはなかった。一方、SNSで拡散される情報の中には、炎上、誹謗中傷、違法ツール、転売なども目にした。こうした分析・対応も、2027年の横浜に向けて求められる。

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