『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』公開記念舞台あいさつに出席した(左から)長塚京三、市毛良枝 (C)ORICON NewS inc.
俳優の市毛良枝(75)と長塚京三(80)が25日、都内で行われたW主演映画『富士山と、コーヒーと、しあわせの数式』公開記念舞台あいさつに登壇。50年ぶりの共演を喜んだ。
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本作で夫婦を演じた市毛と長塚は、腕を組んで登場。長塚は「50年前に婚約者の役をやりまして、あっという間にこういう“娘”(酒井美紀)ができ、“孫”(豆原一成)ができ、人生で1本の長い映画をやっているような気がして、何の違和感もなく作品の世界に飛び込み、心地よく生きさせていただけました」と感謝。市毛も「私たち何もしていないのにね」とほほ笑み、「ありがとうございます。ものすごくラッキーでした」と声を弾ませた。
また、長塚は「私を幸せにしてくれるもの」を問われ、「妻が作る毎晩のごはん」と回答。「きょうも妻が来ているので、脅迫みたいのもん」と客席にいた実妻の方を見て話しつつ、「人生捨てたもんじゃない」と幸せをかみしめていた。
今作は約100年前、女性の活躍が困難だった時代に学校を創立(のちに現在の学校法人文京学院に発展)し、教育のために奔走した島田依史子さんの著作『信用はデパートで売っていない 教え子とともに歩んだ女性の物語』(講談社エディトリアル刊)が原案。島田さんが後進に伝え続けた「学ぶことは楽しい」という概念を核に据え、彼女の生きる姿勢のエッセンスをちりばめて本作の物語が構築された。
夫を亡くした祖母・安藤文子(市毛)を気づかい同居したはずなのに、同じ学び舎で学ぶことになった祖母との日々は逆に大学生の孫・安藤拓磨(豆原一成)を元気づけていく。“夢に迷う孫”と“夢を見つけた祖母”がつむぐ、人生のふとした喜びを描く家族の物語となる。監督は、中井貴一主演映画『大河への道』(2022年)などの中西健二氏、脚本は『サイレントラブ』(24年)のまなべゆきこ氏が務める。市毛は44年ぶりの映画主演となる。
舞台あいさつには、市毛、長塚のほか、豆原一成、酒井美紀、八木莉可子、中西健二監督が登壇した。