アイガモ肉を使ったカレーセット=鹿児島市郡山町
鹿児島市郡山町の「カレーテリア沙羅」が、郡山地域の米作りで役目を終えたアイガモの肉を使い、カレーを提供している。来年3月までの販売を予定。関係者は「ゆくゆくはアイガモ料理が郡山の名物になれば」と期待を込める。
同店によると、アイガモの肉はニワトリに比べやや固く、独特の香りや風味があり脂が乗っている。カレーなど香辛料を使う料理と相性がいい。
肉を提供するのは、約30年アイガモ農法を取り入れている農家の福永大悟さん(74)。1ヘクタールの田んぼに毎年6月ひな約90羽を放ち、8月末まで雑草や虫を食べさせる。その後11月まで育てている。
肉はこれまで、自宅で食べたり近所に配ったりしてきた。沙羅のオーナーで同級生の大重龍三さん(74)から「アイガモの魅力をもっと多くの人に知ってもらおう」と誘われ、提供を快諾した。「自然の中で元気に育ち、ニワトリと比べても遜色ない。ぜひ一度は食べてほしい」と話す。
季節限定カレーセットは12月から販売を始め、税込み1500円。ルーにムネやモモ肉が入り、米も福永さんの「合鴨米」を使う。肉を添えたサラダや、ガラからだしを取ったスープも付く。大重さんは「アイガモカレーは珍しい。人気が出ればレパートリーを増やしたい」と意気込む。