南日本新聞社は22日公示、7月10日投開票の参院選を前に、鹿児島県内の18~29歳の若者に政治についての関心事などを尋ねるアンケートを実施した。興味のある政治テーマで最も多かったのは新型コロナウイルス対策の40.7%だった。8割が投票に「必ず行く」「たぶん行く」と回答。一方で、「若者の声が届かない」など政治への不満や諦めの声も相次いだ。
6月7~19日、インターネットでアンケート集計できる「グーグルフォーム」と、南日本新聞社の「みなみパス」で調査、結果を合算した。県内在住の高校生、大学生、社会人など656人(女性312人、男性340人、その他4人)から回答を得た。
興味のある政治テーマは、「雇用・賃金・ワークライフバランス・就活」35.2%、「税金」30.5%、「子育て支援」30.2%、「外交・国防・安全保障」21.5%が続いた。コロナ対策について、19歳女性は「アベノマスク、ワクチン廃棄問題などの対策に不満」、18歳女性は「コロナで働く場所がない中の値上げ。国が補助して」と答えた。「少ない給料で年金や奨学金を払う」(20歳男性)、「生きていくのに精いっぱい」(22歳男性)など、生活の窮状を訴える声も目立った。
投票に行くかについての問いは、「必ず行く」41.3%、「たぶん行く」38.6%、「たぶん行かない」13.0%、「行かない」7.2%だった。
政治家や政治、選挙の仕組みに言いたいことや変えてほしいことを自由記述で聞いた。何らかの意見を書いた人の1割に当たる55人が、ネットで投票できる仕組みを求めた。人口の多い高齢者と比較し、「世代別の1票の格差を考えて」(26歳男性)などの指摘も複数あった。「汚職事件はいい加減やめて」(18歳女性)「居眠りする政治家の給与は下げて」(23歳男性)と、議員の資質を問題視する意見も上がった。
■主な質問項目
Q 興味のある政治のテーマは(5つまで選択)
(1)コロナ対策(2)外交・国防・安全保障(3)自然環境・気候変動(4)食料・食糧(5)1次産業振興(6)世界遺産(7)観光振興(8)エネルギー政策(9)憲法問題など(10)雇用・賃金など(11)物価・経済政策など(12)子育て(13)介護・ヤングケアラー(14)人口減・少子高齢化(15)性・LGBTQ+(16)多文化共生(17)スポーツ振興(18)文化・郷土など(19)地方創生・地域活性化(20)年金・老後(21)選挙制度(22)貧困・格差(23)税金(24)災害激甚化・防災(25)ない(26)その他
Q 政治家や政治、選挙の仕組みに言いたいこと、変えてほしいことは